「9月に大学を卒業したけれど、会社の入社日は翌年4月」留学生の就職支援を行っていると、こうしたご相談をよくいただきます。無事に内定を獲得して一安心したいところですが、在留資格(ビザ)の観点からは、この「卒業から入社までの空白期間」こそが重要な注意点となります。
卒業した瞬間に「留学ビザ」の活動前提は失われる
誤解されがちですが、「在留カードの期限が残っているから、入社日まで留学ビザのまま居ても大丈夫」ということはありません。
学校を卒業した時点で「学業を行う」という在留資格の前提条件が消滅するため、どれだけ在留期間が残っていてもそのまま滞在し続けることは原則できません。放置すると在留資格の取消対象や不法滞在リスクにつながります。この問題を解決するために設けられているのが、通称「内定者向け特定活動」です。
対象者と期間制限のルール
対象となるのは、日本の大学・大学院・短大・高専、または専門学校(専門士を取得)を卒業し、日本企業への採用が内定している方です。
ただし、「卒業後1年以内」かつ「内定後1年以内」に入社することが必須条件となります。秋卒業から春入社までの待機期間や、企業の研修スケジュールの都合で入社が数ヶ月先になるケースなどで活用されています。
待機期間中のアルバイトの注意点
特定活動へ変更後、別途「資格外活動許可」を取得すればアルバイトは可能です。
ただし、「週28時間以内」の制限が厳格に適用されます。留学ビザ時代とは異なり、「学校の夏休み・冬休み期間中の週40時間上限への緩和特例」は一切適用されません。 うっかり週28時間を超えて働いてしまうと、入社時の就労ビザ(技人国等)への変更申請が不許可になる深刻なリスクが生じるため、徹底した時間管理が必要です。
内定企業に課される「月1回の定期連絡」と誓約
企業側も「入社日まで放置」は認められません。
本ビザの申請時、企業は入管へ「誓約書」を提出します。そこには、内定者と月1回以上の定期的な連絡を維持することや、万が一内定取り消しとなった場合の迅速な入管への報告義務などが明記されています。
卒業から入社までのビザスケジュールを徹底サポートします
留学生がせっかく掴んだ内定を無駄にしないためには、卒業時期に合わせた確実なビザ変更手続とスケジュール管理が不可欠です。
当事務所では、留学生本人の申請手続はもちろん、企業の採用担当者様への誓約書作成・注意点のアドバイスまでトータルでサポートしております。お困りの際はお気軽にご相談ください。
※本記事は掲載日時点の法令・公表情報に基づいています。実際の申請手続にあたっては最新の出入国在留管理庁の情報をご確認いただくか専門家へご相談ください。
